性感染症(STD)
性器・おりものの
異常・かゆみ
異常・かゆみ
下記に当てはまる方におすすめです
- 性器がかゆい・ヒリヒリする
- 性器やおりものから臭いがするようになった
- かぶれた感じがする
当院の診療について
STDとはsexually transmitted diseasesの略称で性感染症とよび、性行動を介して伝播、感染する病気をいいます。
STDの治療ではセックスパートナーの検査・治療が不可欠です。
費用
項目 | 料金 |
---|---|
かゆみ 保険診療 | 2,970円~(税込) |
代表的な疾患例
クラミジア感染症
Chlamydia trachomatisによる感染で、STDの中で最も頻度が高い感染症です。
クラミジア感染症の特徴
潜伏期間
1~3週間
症状
女性側 帯下増加(緑黄色・悪臭・膿性)、不正性器出血、腹痛
男性側 排尿痛
診断
子宮頚管粘膜上皮細胞などの感染局所を綿棒で擦過して抗原を検出します。 感染から時間の経過している症例などは採血による抗体検査を行います。
治療
妊娠していない人 テトラサイクリン系、マクロライド系、ニューキノロン系
妊娠している人 マクロライド系
※クラミジア感染が子宮頚管炎から子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎と波及することがあります。将来、卵管性不妊症や子
宮外妊娠の原因となることもあります。
※妊婦さんの3~5%にクラミジアが検出され、早産、前期破水の原因となることもあります。分娩時に赤ちゃんに感染
すると赤ちゃんが結膜炎や肺炎を引き起こすこともあります。
淋病
Neisseria gonorrhoeae (グラム陰性 双球菌)による感染で、女性には子宮頚管、尿道、直腸などに、男性では尿道、直腸などに感染します。性交渉による感染がほとんどですが、幼少女の場合には外陰部に接する衣服や手からの感染もあります。
淋病の特徴
潜伏期間
2~5日
症状
帯下増加(黄色・膿性)、外陰部のかゆみ、灼熱感、排尿痛
診断
子宮頚管、尿道からの分泌物を検査します。
※放置しておくと卵管炎、卵管周囲炎となることもあり、将来不妊症になる可能性もあります。
尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルス:HPV)
ヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus HPV)感染が原因で発症する隆起性疾患です。HPV6型またはHPV11型がほとんどです。
尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルス:HPV)の特徴
潜伏期間
3週間~8ヶ月
症状
肛門・大小陰唇・腟・子宮頸部などに、うすいピンク色または茶色のカリフワラー状のイボができます。 自覚症状はほとんどありません。
検査
患部の視診を行い、病変部位からウイルス感染細胞を綿棒で採取して調べます。
治療
切除・電気メス・液体窒素・軟膏の塗布
カンジタ症
ほとんどがCandida albicansによる感染です。Candida albicans は外陰や腟に常在する(非妊婦の10~15%・妊婦の20~40%)が必ずしもカンジタ症を発症させるとは限りません。エストロゲンの増加(妊娠、ピル服用)、抗生剤の服用による菌交代現象、糖尿病などの場合に発症しやすくなります。
カンジタ症の特徴
症状
かゆみがひどい、カッテーズチーズ様の帯下、性交痛、排尿障害
治療
腟錠・軟膏など
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスによる感染です。抗原性の違いにより1型と2型に別れ、性器にできるものは主に2型によるものです。
性器ヘルペスの特徴
症状
初めての感染で症状がでたら 水ぶくれや潰瘍ができます。発熱したり、痛みのために排尿困難な場合もあります。ふともものリンパ節が腫れて痛みも出ます。 子宮頸部や膀胱にまで症状が波及することもあります。
再発した場合 1年以内に8割以上が再発するといわれています。過労・セックス・ストレスなどの刺激で再発することが多い。性器、おしり、ふとももなどに水疱ができます。神経痛などのような痛みが前兆にあることがあります。 初感染の時よりも症状が軽くすむことが多いです。
治療
軟膏、飲み薬 重症の場合は点滴します。
梅毒
トレポネーマという病原体により感染します。
感染経路は、性行為、輸血など皮膚や粘膜の小さな傷から病原菌が侵入し、血液中に入って全身に広がります。アナルセックスによる感染が特に多いといわれています。口に梅毒の病原がある場合はキスでも感染します。
梅毒の特徴
症状
第1期(感染して3週間後) しこり、感染したところ(性器・口・肛門・手指など)の皮膚や粘膜にしこりが出来て、その後しこりの真ん中が硬く盛り上がります。 無痛のリンパ節の張れ(ふとももの付け根のリンパ節が腫れます)
第2期(感染して3ヶ月後) 丸いピンク色のアザ:体の中心線にあたる部分を中心に顔や手足にできます。赤茶色の盛り上がったブツブツ、 脱毛症状
第4期(末期症状) 血管・心臓・神経・目に重い障害がでます。(現在見られることはほとんどありません)
腟トリコモナス症
原虫によるSTDです。人体のみに寄生して男女の性器、泌尿器に感染します。性行為で感染することが大半ですが、帯下で汚染された着衣からの家庭内感染もあります。
腟トリコモナス症の特徴
症状
泡状の悪臭の強い帯下 外陰部の激しいかゆみ。 だたし、症状のない感染も20~50%あるといわれております。
治療
腟錠・内服薬
非クラミジア性非淋菌性子宮頚管炎
クラミジアと淋菌以外の細菌が原因の子宮頚管炎です。マイコプラズマ、ウレアプラズマなどの病原菌が原因といわれていますが、 一般検査での菌の検出は困難で不明なことも多くあります。
非クラミジア性非淋菌性子宮頚管炎の特徴
症状
クラミジアと同じく、黄色の多めの帯下になることが多くありますがほとんど無症状のこともあります。
治療
抗生剤1~2週間(テトラセイクリン系・マクロライド系・ニューキノロン系など)
ケジラミ
シラミの一種である「ケジラミ」が感染します。ほとんどが性行為で感染しますが稀に接触の多い母子間、または毛布やタオルなどを介して感染することもあります。
ケジラミの特徴
症状
とにかく痒いです!!
治療
陰毛を全部剃ります。シラミの治療薬であるスリシミンパウダーやシャンプー(スミスリンL)を使います。
パウダーはケジラミの寄生場所に散布して1~2時間後に洗い流します。
シャンプーは3~5mlを陰毛に塗り5分後に洗い流します。
しかしこの治療は卵には効果がうすいので卵がかえることを見込んで3~4日ごとに3~4回繰り返します。
自分だけはかからないだろうと思っている方が多いと思います。しかし日々の診療の上でSTDとは無縁のような女性も実際に感染してしまっていることも多々あるのです。まだ妊娠を希望していない時期においては必ずコンドームをつけましょうね。お互い信頼関係の確立しているカップルであればきちんと男性側も協力してくれるはずです。自分の大好きな彼女がSTDにかかって欲しいと思っている彼氏なんか普通いませんからね。彼女を大切に思っているのであれば必ずコンドームをつけてくれると思います。
彼氏がもし「ゴムにかぶれるから」とか「途中からつければいいじゃん」とかいった発言をした場合、その人と性行為をすることは一時保留しましょ!