月経困難/月経不順/PMS
月経困難症とは
月経困難症の定義として月経時に下腹部痛・腹痛など骨盤を中心とした耐え難い疼痛を主体とします。
就労をはじめ、社会生活を営むことが不可能なほど重症なものをいいます。
分類について
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機能性月経困難症(原発性月経困難症)
・器質的疾患を認めないもの
・10代の終わり頃からみられ30歳以降は少なくなり、20歳~25歳がピークです。
・30歳以降の患者様や分娩を経験したことのある患者様が月経困難症を訴えている場合、なんらかの器質的疾患を疑ったほうがいい思います。
・内分泌失調説・自律神経失調説・子宮過度収縮説などありますが、はっきりしたことはわかっていません。
・下腹部痛のほかに、腰痛・胃痛・嘔吐・下痢・発熱なのど症状を併発することもあります。 -
器質的月経困難症(続発性月経困難症)
・子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮頸管狭窄・子宮発育不全・骨盤内炎症などによる骨盤内うっ血によるものなどがあります。
治療方法
- OC
- 鎮痛剤
- 漢方
器質的疾患のある場合、まずその治療を先行することもあります。
月経不順
月経の正常周期
正常の月経周期は25~38日以内と定義されています。
初経の平均年齢
12.3歳±1.0歳です。15歳までにほぼ100%が月経を迎えます。
月経不順の種類
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希発月経
定義:月経周期が異常に長い人
正常月経周期の上限は38~45日とされていますが、これを越える人をいいます。
原因:不明なことが多いです。一般的には全身性疾患、精神的ストレス、肥満などです。多のう胞性卵巣症候群の1つの症状にもなっています。
診断:基礎体温をつけます。無排卵性の人、排卵していても不妊の人は治療の対象になります。
治療:漢方療法、ホルモン治療(クロミッド・卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤・両合剤など) -
頻発月経
定義:25日未満で反復される月経の人
1.無排卵性
2.排卵性(卵胞期短縮による場合・黄体期短縮による場合)
診断:基礎体温をつけます。
治療:黄体期短縮のものには:漢方薬、黄体ホルモンや排卵誘発剤を使います。
卵胞期短縮のものには:漢方薬、排卵誘発剤(挙児希望の場合)を使います。
生理痛って本当につらいですよね。もう骨盤をとってしまいたくなるくらい痛いときもありますよね。時々救急車で運ばれる人もいますけれど、人によっては「死ぬかとおもった」という人もいます。
鎮痛剤で毎月ごまかさないで、一回はきちんと診察してみましょう。ただの機能性月経困難症であればまあまあ放置していてさほど問題はありませんが、万が一子宮筋腫や子宮内膜症などが原因であった場合、将来赤ちゃんを生むときにそれが原因で不妊になったり切迫流産になったり帝王切開になったりすることもありますから・・・。
今、いろいろな治療薬(OC・ディナゲスト・漢方など)があります。その痛みの度合いと原因疾患の有無により対策を考えますので、一人で悩まず一緒に考えましょう。
PMS(月経前症候群)
PMSとは
月経3~10日前の黄体期におこる精神的または身体的症状で、月経がくると症状が消失します。
症状
いらいら・怒りっぽい・うつっぽくなる・不安・乳房痛・頭痛・浮腫(顔:四肢)
治療方法
適度な運動、水分や塩分を控える 低用量ピルも効果あります。
全女性の40%は月経前に何らかの症状があり10%くらいの人が日常生活に支障をきたいしてると言われています。
症状でお悩みの方は一度ご相談してくださいね。
料金について
項目 | 料金 |
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月経困難症 / PMS 保険診療 | 4,290円(税込) |
下腹部痛 保険診療 | 1,600円~(税込) |
月経痛 保険診療 | 1,600円~(税込) |
月経不順 保険診療 | 3,970円~(税込) |
月経不順は放置しておくと将来不妊症になる場合もあります。
何かおかしいと思った人はまず基礎体温をつけましょう(機械からきちんと表に写してくださいね!)。
診察はまず、超音波で子宮が萎縮していないか、卵巣の異常がないかどうかを確認します。
それから患者様の希望
・妊娠したいか?
・月1回月経をこさせたいか?
・できるだけ自然に様子をみたいか?
をお聞きした上で治療方針をたてましょう。
過剰な治療は体調を壊すだけですので、できるだけ最低限のお薬で治療するようにしましょう。
とにかく放置するのは、全くメリットはありませんからまずはご来院ください。
ひとりでもんもんと悩まないでね。