子宮筋腫ってなに?
| 子宮筋腫ってなに? |
子宮筋腫とは子宮の筋層内に筋肉のかたまりの様なものが出来た状態のことです。子宮筋腫は良性の腫瘍です。一般に、癌の様に他の臓器に転移することはありません。筋腫は時間をかけて少しずつ成長していきます。大きさは数mm大のものから成人の頭のサイズまでさまざまです。性成熟期の女性の大半が子宮筋腫をもっていると言ってもいいほど子宮筋腫はありふれた病気です。
| 子宮筋腫によって、どんな症状が出るの? |
筋腫が小さいうちは無症状で、妊婦健診時や婦人科の診察を受けた時に、初めて指摘されることが多いようです。筋腫のサイズが大きくなってくるとさまざまな症状が出現し、日常生活にも支障が出てくることがあります。大きく分けると以下のような症状が出現します。
- 月経がひどくなることで出現する症状:月経の量が増えると、貧血をおこします。また月経痛もひどくなります。
- 子宮筋腫が大きくなることで出現する症状:筋腫が成長し、大きくなると膀胱を圧迫する事があり、頻尿になります。直腸を圧迫すると便秘にもなります。また骨盤内を占拠する大きさになれば骨盤の神経や血管が圧迫され、腰痛の原因ともなります。
| 子宮筋腫は子宮のどこに出来るの? |
子宮筋腫が子宮の中のどの部分にできるかによって症状や治療の方法が異なります。
- 筋層内筋腫:子宮筋腫が子宮筋層の中で発育するもの。
- 漿膜下筋腫:子宮の外側に発育するもの
- 粘膜下筋腫:子宮の内腔(内膜側)に発育するもの。
| 子宮筋腫の治療方法は? |
薬物療法と手術に大きく分けられます。
薬物療法の中には、対症療法(症状を和らげる)とホルモン剤による治療があります。
対症療法 ( 症状に対応した治療を行います )
月経過多、不正出血に対しては、止血剤や鉄剤を用います。痛みがひどければ鎮痛剤を用います。筋腫が小さく症状の軽い人場合や、妊娠中などで治療の選択肢が限られている場合(手術やホルモン療法ができない)に適した治療です。また閉経以降は筋腫の発育が抑えられ、年齢とともに萎縮するため、閉経前の女性にも適しています(症状を抑えて閉経まで持ち込む方法です)。
ホルモン療法
子宮筋腫を大きくする原因である女性ホルモンの分泌を抑える方法です。エストロゲン(女性のホルモン)の分泌を抑えて、言わば人工的に閉経状態にして、筋腫を小さくしていく方法です。GnRHアナログと呼ばれる薬が主に用いられています(注射や点鼻薬があります)。このGnRHアナログを使っていると筋腫が小さくなり、また月経が止まるため、症状は改善されます。しかし、薬をやめると月経が再開し、筋腫も再び大きくなる可能性があり、子宮筋腫の根本的治療とはいえません。使用対象として、手術予定の患者さんで筋腫を小さくして手術をやりやすくする場合。閉経が近く、月経がなくなれば手術しないですむと思われる場合(閉経まで逃げ切る)。妊娠を考えている若い女性で、筋腫があって妊娠しにくいと考えられる時に、筋腫を一時的に小さくし、その間に妊娠を期待する場合などがあります。
GnRHアナログの副作用:GnRHアナログ使用の副作用としては、のぼせ、ほてり、肩こり、吐き気などの更年期症状があります。これらの症状は薬をやめれば消えます。薬を開始直後には性器出血がおこることがあります。また、この薬を長期使用すると骨粗鬆症になる危険があります。しかし、半年程度の短期での使用ならば大きな危険はないと考えられます。
手術療法
月経多過、出血による貧血、ひどい月経痛、不妊、早流産などの弊害が考えられる場合は、生活の質の向上のためにも、手術を積極的に考える必要があります。
- 子宮筋腫核手術<筋腫のみをとる。(くりぬく)>目に見えない小さな筋腫核は取れないため、再発の可能性がある。多発子宮筋腫では、この可能性が高い。
- 子宮全摘出手術<子宮を取る>妊娠、出産を終えた女性が主に対象となります。子宮をとれば、子宮癌の心配もなくなるという利点もあります。




